クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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前回の記事で書いた、個人的に今年のアドバンス講座でびっくりした内容についてです。
それは、幾つかの種類がある「1次呼吸」の1つ「ミッドタイド」は現在も活躍中の有名なクラニオセラピスト、フランクリン・シルズ氏によって命名された(らしい)という事です。
■
講座の中で、我々の先生はこの内容をさらりと言われていましたが、私は「ミッドタイド」という名前をクラニオ・バイオダイナミクスを学び始めてからずっと聞いてきた割に、誰が名づけ、いつから使われているのかなど考えてもみなかったので、このことに、今回の学習内容のどれよりも物凄く驚いてしまいました。
ミッドタイドの命名者に関しては、先生がコメントしたほかにも、講座中、参考書として置いてあった「Biodynamic cranio sacral therapy volume 1」(Michael J.Shea著,North Atlantic Books)という英語の本をよくよく見たら、そのように書いてあったので、ほぼ間違いない話だと思います。
ちなみにこの本は何年か前からICSB講座のたびに置いてあったのですが、英語の本である上に非常に分厚いので敬遠していました。しかし今回英語があまり分からないなりに読んでみると、内容は割と専門的だが、かなり筋道だった書き方がされているようだし、著者とロルファーとの方との対談なども収録されていて、英語本であっても購入しても良いかなとも感じました。これも日本語訳されたら素晴らしいと思いますが、1冊が相当分厚く、現在6冊もシリーズが出ているようなので、翻訳は過酷を極めそうです。
本の紹介サイトは以下です。
http://www.michaelsheateaching.com/
著者のShea博士は長年クラニオを教えておられる他、ロルファー資格なども持っており、幅広い活動をされているようですね。
■
ミッドタイドに話を戻しますが、以前記事にも書いたように、「ミッドタイド」は人の胎児期から存在し、身体を深いレベルで形成・編成する働きを持つとされる身体のリズム「1次呼吸」のうち、特に「1分に1-3サイクル程度のリズム(組織や本によっては2-3サイクルとされている場合もあるようです)」を指す概念とされています。
ちなみに1次呼吸は英語ではprimary respirationといいますが、潮流のような体感のリズムのため、英語で潮流を表すタイド(Tide)と呼ばれることもあります。1次呼吸には、ミッドタイドよりもっとゆっくりしたサイクルの「ロングタイド」、もっと早いサイクルの「CRI」という区分があるため、その中くらいのサイクルの1次呼吸という意味で、ミッドタイドという名前になったものと思います(そのまんまの名前ですが)。
先生はミッドタイドを「フランクリン・シルズ氏が、自分で教えやすいように作った概念」と言われていましたが、学習の一環としてならともかく、セッション中に1次呼吸の具体的なサイクルをカウントする必要はないので、教えやすいように作られたという説明は納得がいきます。
シルズ氏が命名したということは、それほど昔にできた言葉ではない(といっても、できたのは1980-90年代くらいと思うので、最近という程でもなさそうですが)ということで、サザーランド博士やベッカー博士が活躍した時代には「ミッドタイド」の語はなかったということになります。それ以前は何と呼ばれていたのか気になりますが、これまでの情報では不明です。先に述べたように、細かくサイクルをカウントしなくても困らないので、皆サイクルの違いは暗黙的に分かっていたが、殊更に用語として区別はしなかったのかもしれません。
■
なお、今回先生が講座中にミッドタイドとシルズ氏の話題を出したのは、我々が学ぶICSBの教程では、最近いくつか用語を整理し、その整理の中で「ミッドタイド」は今後の講座の中で「フルイドタイド(Fluid Tide 流体・液のタイド)」と呼ぶことにした、と言われたことがきっかけです。こちらは1次呼吸の長さというより性質に基準を置いた名前といえます。
ただ、「フルイドタイド」も全くのオリジナル語なわけではなく、日本語訳もされているシルズ氏の著書「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス vol.1」の中ではミッドタイドの説明の中に「フルイドタイドと呼ばれる潮流運動が感じられる」といった表現があるので、シルズ氏は使い分けているようです。
また、先の「Biodynamic cranio sacral therapy vol.1」の、ミッドタイドの説明の中にも「ジェラス氏はフルイドタイドとしての質に言及している(フルイドボディだったかもしれません)」のような内容を見たので、ミッドタイドよりもフルイドタイドという語の方が先にできたのかもしれません。もっとも、これまで私が読んだクラニオバイオダイナミクスの本のすべてで「ミッドタイド」という語が使われていたので、後でできたか否かにかかわらずこれが便利な区分であることは間違いなく、それで色々な指導者の方々も使われているのでしょう。
ミッドタイドがわりと最近命名されたとなると、「ロングタイド」の命名についても気になるところですが、こちらは不明です。「Biodynamic cranio sacral therapy vol.1」によると、ロングタイドは「ザ・タイド」という語の別名と解説されているので、何となくロングタイドよりも「ザ・タイド」という語の方が古そうなイメージはありますが、これまた不明です。
■
このミッドタイド命名者の件は、まあどうでもよいといえばよい話で、私が個人的に盛り上がっていただけなのですが、こうやって、「ミッドタイド」の命名者について知ったり、我々の先生が言葉の使い方を再度見直そうとしている姿などを目の当たりにして、クラニオ・バイオダイナミクスもサザーランド博士や先達が見出してきた原理を尊重しつつも、用語や先生ごとの方針など、細部は少しずつ変わりながら発展してきたのだなと、何か歴史を感じさせられました。
古いものでも最初は新興勢力だったわけで、それが体系化されていくには時間がかかるとも考えられるし、伝統武術や演劇系の伝統芸能ならともかく、ボディワークに関しては、100年も経てば最初のころと全てにおいて同じという事はまずないのだろうなあ、とも思いました。
なお、ICSBで今後ミッドタイドをフルイドタイドと呼ぶ事に関しては個人的には、1次呼吸のサイクルより性質の方が重要とも思うので、むしろ納得感がありますが、何だかんだでこれまでミッドタイドとずっと呼んできたので、今後何と呼べばよいものか少々迷いますね。
それは、幾つかの種類がある「1次呼吸」の1つ「ミッドタイド」は現在も活躍中の有名なクラニオセラピスト、フランクリン・シルズ氏によって命名された(らしい)という事です。
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講座の中で、我々の先生はこの内容をさらりと言われていましたが、私は「ミッドタイド」という名前をクラニオ・バイオダイナミクスを学び始めてからずっと聞いてきた割に、誰が名づけ、いつから使われているのかなど考えてもみなかったので、このことに、今回の学習内容のどれよりも物凄く驚いてしまいました。
ミッドタイドの命名者に関しては、先生がコメントしたほかにも、講座中、参考書として置いてあった「Biodynamic cranio sacral therapy volume 1」(Michael J.Shea著,North Atlantic Books)という英語の本をよくよく見たら、そのように書いてあったので、ほぼ間違いない話だと思います。
ちなみにこの本は何年か前からICSB講座のたびに置いてあったのですが、英語の本である上に非常に分厚いので敬遠していました。しかし今回英語があまり分からないなりに読んでみると、内容は割と専門的だが、かなり筋道だった書き方がされているようだし、著者とロルファーとの方との対談なども収録されていて、英語本であっても購入しても良いかなとも感じました。これも日本語訳されたら素晴らしいと思いますが、1冊が相当分厚く、現在6冊もシリーズが出ているようなので、翻訳は過酷を極めそうです。
本の紹介サイトは以下です。
http://www.michaelsheateaching.com/
著者のShea博士は長年クラニオを教えておられる他、ロルファー資格なども持っており、幅広い活動をされているようですね。
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ミッドタイドに話を戻しますが、以前記事にも書いたように、「ミッドタイド」は人の胎児期から存在し、身体を深いレベルで形成・編成する働きを持つとされる身体のリズム「1次呼吸」のうち、特に「1分に1-3サイクル程度のリズム(組織や本によっては2-3サイクルとされている場合もあるようです)」を指す概念とされています。
ちなみに1次呼吸は英語ではprimary respirationといいますが、潮流のような体感のリズムのため、英語で潮流を表すタイド(Tide)と呼ばれることもあります。1次呼吸には、ミッドタイドよりもっとゆっくりしたサイクルの「ロングタイド」、もっと早いサイクルの「CRI」という区分があるため、その中くらいのサイクルの1次呼吸という意味で、ミッドタイドという名前になったものと思います(そのまんまの名前ですが)。
先生はミッドタイドを「フランクリン・シルズ氏が、自分で教えやすいように作った概念」と言われていましたが、学習の一環としてならともかく、セッション中に1次呼吸の具体的なサイクルをカウントする必要はないので、教えやすいように作られたという説明は納得がいきます。
シルズ氏が命名したということは、それほど昔にできた言葉ではない(といっても、できたのは1980-90年代くらいと思うので、最近という程でもなさそうですが)ということで、サザーランド博士やベッカー博士が活躍した時代には「ミッドタイド」の語はなかったということになります。それ以前は何と呼ばれていたのか気になりますが、これまでの情報では不明です。先に述べたように、細かくサイクルをカウントしなくても困らないので、皆サイクルの違いは暗黙的に分かっていたが、殊更に用語として区別はしなかったのかもしれません。
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なお、今回先生が講座中にミッドタイドとシルズ氏の話題を出したのは、我々が学ぶICSBの教程では、最近いくつか用語を整理し、その整理の中で「ミッドタイド」は今後の講座の中で「フルイドタイド(Fluid Tide 流体・液のタイド)」と呼ぶことにした、と言われたことがきっかけです。こちらは1次呼吸の長さというより性質に基準を置いた名前といえます。
ただ、「フルイドタイド」も全くのオリジナル語なわけではなく、日本語訳もされているシルズ氏の著書「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス vol.1」の中ではミッドタイドの説明の中に「フルイドタイドと呼ばれる潮流運動が感じられる」といった表現があるので、シルズ氏は使い分けているようです。
また、先の「Biodynamic cranio sacral therapy vol.1」の、ミッドタイドの説明の中にも「ジェラス氏はフルイドタイドとしての質に言及している(フルイドボディだったかもしれません)」のような内容を見たので、ミッドタイドよりもフルイドタイドという語の方が先にできたのかもしれません。もっとも、これまで私が読んだクラニオバイオダイナミクスの本のすべてで「ミッドタイド」という語が使われていたので、後でできたか否かにかかわらずこれが便利な区分であることは間違いなく、それで色々な指導者の方々も使われているのでしょう。
ミッドタイドがわりと最近命名されたとなると、「ロングタイド」の命名についても気になるところですが、こちらは不明です。「Biodynamic cranio sacral therapy vol.1」によると、ロングタイドは「ザ・タイド」という語の別名と解説されているので、何となくロングタイドよりも「ザ・タイド」という語の方が古そうなイメージはありますが、これまた不明です。
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このミッドタイド命名者の件は、まあどうでもよいといえばよい話で、私が個人的に盛り上がっていただけなのですが、こうやって、「ミッドタイド」の命名者について知ったり、我々の先生が言葉の使い方を再度見直そうとしている姿などを目の当たりにして、クラニオ・バイオダイナミクスもサザーランド博士や先達が見出してきた原理を尊重しつつも、用語や先生ごとの方針など、細部は少しずつ変わりながら発展してきたのだなと、何か歴史を感じさせられました。
古いものでも最初は新興勢力だったわけで、それが体系化されていくには時間がかかるとも考えられるし、伝統武術や演劇系の伝統芸能ならともかく、ボディワークに関しては、100年も経てば最初のころと全てにおいて同じという事はまずないのだろうなあ、とも思いました。
なお、ICSBで今後ミッドタイドをフルイドタイドと呼ぶ事に関しては個人的には、1次呼吸のサイクルより性質の方が重要とも思うので、むしろ納得感がありますが、何だかんだでこれまでミッドタイドとずっと呼んできたので、今後何と呼べばよいものか少々迷いますね。
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プロフィール
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HN:
朧 こと 今野
性別:
男性
自己紹介:
会社員生活の傍ら、手技セラピー「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んでいます。
「★クラニオバイオリンク集」ではここ以外のクラニオバイオ関連サイトを紹介しています。
私自身のクラニオセッション等の活動は現在休止中です。
私のプロフィール的なものはこちら
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