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クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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昨日までICSBのクラニオ・アドバンス講座に行っていました。普段は個々で活動することが多い全国のICSBクラニオ・プラクティショナーが集まる機会でもあるので、なかなか壮観です。その時の感想はまた後日まとめようと思います。


そして、その場で先日のニュートラル講座にアシスタントとして来てくれたクラニオ同期のCさんとニュートラル講座について話をしていたのですが、その中で、ニュートラルを保ったまま相手に触れられる体験をした時、どこかに取り残されたような怖い思いをした参加者の方がおられたと聞きました。
一部の方に目が行き届かなかったような…と個人的に思っていた部分はあったのですが、そういった方に私自身が適切な援助ができなかったのは申し訳ない気持ちです。幸いにして、私が講座を進行している間にCさんがその方と色々話をするなどの形でサポートしてくれたようで、大事には至らなかったようですが、Cさんがいなかったらと思うと、なかなかぞっとするものがあります。

これは、誰が悪いというものではなくて、気を付けていても、人に触れている最中、ちょっとしたことで身体の思わぬ変化を促してしまうことはしばしば起こります。ニュートラル講座で行ったのは「ただ相手に触れる」ことで、クラニオをやろうとしたわけではないですが、それでも普段より精妙な身体の領域に触れていた可能性はあると思いますし、特に、自分の意識の使い方があまりわかっていない初心の段階では、やる側が相手に余計な介入をせず、ベストを尽くしているつもりでも、なお問題が起きることもあります。過去の私自身もそうでしたし、クライアントさんの状態や相性によっては、多少熟練したからといって何が起こるか分からない部分はあります(特にクラニオ・バイオダイナミクスはアドリブ要素が多いので)。

前にも書きましたが、先生が見守るICSB基礎講座の中ですら、最初の1~2年の講座では、相手に触れられることで、感情に大きな揺らぎが起きて泣いてしまったり、調子が悪くなってしまった人が、教室の中で1日1回くらいはいた程であり、また、よほど酷いことが起きているのでない限り、(少なくとも姿勢などの見た目はそれなりにちゃんとしているので)プラクティショナー役の見た目から「セッションで起こりつつあるちょっとした問題」を第三者が予測するのはなかなか困難なものがあります。


Cさんの話を聴いて、ニュートラル講座では、相手に触れる体験をする前に、「もし調子が悪くなったり、困ったことがあったら遠慮なく手を挙げて知らせてください」と言っておけばよかったなあ、と思いました。自分が困ったときに、ヘルプの必要性を素直に知らせることは、簡単にできる方もいますが、人によっては事前に言われていないと(あるいは事前に言われていても)結構難しいものです。いうなれば、なかなかヘルプを要請しがたいタイプの方(これまた、私もそうでした)は、練習で受ける役になった時に「困ったときにヘルプを求めるスキル」を育てていく必要があるということですね。

日本人には比較的多そうな気がするのですが、セッションを受けていて気持ち悪くなったり、何となくこのまま続けるとまずい気がしていても、やっている相手に悪いなとか、お金がもったいないなとか、まだ我慢できるとか考えて、結局最後まで耐えてふらふらになってしまうケースが時にあるように思います。

セッション途中で違和感・ヘルプを訴えて方向修正してもらう場合は、アシスタント的な第三者がいればサポートが得られるでしょうし、少なくともひどい状態になる前に終わることはできると思うので、結果として大概は禍根を残さずに終われるのですが、最後まで耐えてふらふらになると、(やる相手は一生懸命やっていて何ら悪意はないのですが)時にセッションを自分にした相手への怒りがふつふつと湧いてきたり、あまり建設的な結果にはならないことが多い気がします(笑)。

ICSBクラニオ講座では、問題が起きた時、あるいは問題が起きかけた時にヘルプを求めることで、すかさず先生や周囲の人がサポートしてくれたので、皆無事に卒業できたわけですね。今回のニュートラル講座でも、2組の方々は自発的に違和感を知らせてくれたので、私がサポートに入ることができ、問題なく終わることができたようです。


なので、こういった練習では、受ける側も100%やる側にお任せではなくて、こうしてほしい、今の感じは嫌だ、こわいと感じた、などの場合は、素直にやっている相手や周囲の人にヘルプの意図を表現してもらえると、結果的に良いセッションになると思います(受ける側が間断なく自分の身体の違和感がないか探し続けるとか、些細なことを大げさに言われるのもよくないですけど)。対人セッションの練習中ならば、セッションをやる側の役にとっても、よい経験になります。初めのころは結構ショックも大きいかもしれませんが、確実に対応力の訓練になります。セッションではいろいろなことが起きるので、対応力はほとんど必須です。

これはクラニオ以外のワークを受ける時に関しても言えることなのかもしれません。例え身体に必要な変化が起きていても、その変化が大きい場合は、今日はこれ以上受けるのはしんどいなあ、と思うこともあるので、その場合は、違和感やヘルプを術者に表明することが、結果的に身体のよい変化につながるかもしれません(その時一時中断して、落ち着いてから後日続きをやると身体の変化がスムーズに進むとか)。ごくまっとうな術者なら、要求をちゃんと聞いて何か対応してくれるはずです。

術者が熟練者ならば、何かが起こってもそうそう深刻化することはありませんし、何も言わなくても自動的に察して対応する場合もありますが、結局自分のからだのことは自分しか分からない部分もあります。いかにプラクティショナーでも、他人の身体の心地よさ状態を100%理解できるわけではないので、ヘルプ要求に関してはクライアントさんにもご協力願いたいところです。

私自身もICSBクラニオ基礎講座の前半では、練習でクラニオを受ける役の時に(違和感に耐えて)何度も痛い目に遭うことで「これはもっと早めに違和感を相手に訴えないと駄目だ」と学んだ口です。結果、相手に対して、何か問題が起こる前に自然と色々要求できるようになり、心地よい形でセッションを続けてもらえるようになりました(日常でもそうかもしれません)。なので、ひどく体調を崩したりすることがなければ、痛い目に遭うのもよい経験といえば良い経験ではあるとも思います。今回怖い目にあった方には、これもひとつの特別な経験ということで、今後に生かしていただければ幸いです。まあ、この点は次回以降に同種の講座を実施する機会があったら、対策を施したいところですね。


ちなみに、ICSBクラニオ講座内では、先生が「プラクティショナーはクライアントさんを「教育」することも必要です」と何度か言われているのですが、これはクラニオについて理解してもらうのみならず、自分の心地よさや違和感に向き合ってもらうようお願いすること、困ったときは遠慮なく助けを求めてよいのだと共有することも「教育」の一つなのだろうなと改めて思いました。

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朧 こと 今野
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自己紹介:
会社員生活の傍ら、手技セラピー「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んでいます。

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私自身のクラニオセッション等の活動は現在休止中です。

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