クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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どうやら今年初ブログのようです。
極めて遅ればせながら本年もよろしくお願いします。
そして例によって新年早々クラニオネタは尽きているので、当ブログがクラニオからどんどん離れていきますが、唐突に先日1/7に紀伊國屋ホールで行われた羽生善治さんと桜井章一さんの講演会メモを載せてみます。
◆
武術や整体、舞踊など「身体つながり」の方の興味範囲はどういうわけか近接することがしばしばらしく、この会場にも甲野善紀先生関連の稽古会の知人(…と甲野先生本人)が来ており、世間の狭さにうんざりしてしまった位なので、こういう内容も「身体関係」の方は興味があるやも知れぬと思いつつ。
なお、私自身は麻雀も将棋もやりません。甲野先生が懇意にしている関係から桜井章一さんの本は読んだことがありますが、そんなに熱心な読者というわけでもなく、まあ、行ったのは単なる好奇心というところです。
会場では何もメモせず、以下は帰ってから書き出したものなので記憶違いもあるかも知れません。偉大なる達人であるお二人をさん付けで書くのは畏れ多いですが、全く違う分野の人間である私が会長とか先生と書くのもそれはそれで変な気がするので、あえてさん付けにさせて頂きます(甲野先生は一応お世話になった事もあるので敬称ありです)。
◆講演の流れ
・前半は主に羽生さんがリードして桜井さんに質問。
「間を取られた」「先を取られた」と感じる桜井さん。
・中盤、司会者は出る幕なく「こたつで講演者2人が話す」ような流れで話は進む。
・後半、桜井さんが羽生さんに持ってきた質問を読み始め、羽部さん対応。
質問は4ページもあったらしいが、3つ質問したところで時間切れで終了。
◆冒頭
・最新の「共著のはずの書籍」を羽生さんが印税を受け取らない体裁にしたことに
色々コメントを述べる桜井さん。余程印象的だった模様。
・桜井さん、羽生さんと一緒にサメと泳ぎたいと発言。桜井さんはひとりだとサメとも交流できるらしい。
・桜井さんにとって羽生さんは「かわいい」。これは最高の褒め言葉らしい。
・羽生さんはそこにいるだけで安心するタイプ。
◆桜井さん・来場者への感想
・来場者を見て「わるくはない」「評価B」(来場者に何ら興味はなさそうだが)。
・いじればやわらかい人もいるかもしれない。全員均一の色ではなく、
色んな専門分野の人が混ざっているから多分そう感じる。
◆羽生さんから桜井さんに質問(桜井さんのコメント)
・麻雀で勝っても良い気持ちになったことはない。「名勝負」は一度もなかった
現役時代は生き残ったとかその日をしのげたといった感情くらいしかなかった。
むしろ現役の日々のことは忘れたい。
・弟子にいい手を打たれた時、結果がどうであれ、負けた、十分だ、と感じる。
・勝負にあたっては自分の中の「違和感」を大事にしている。
・羽生さんは今いろいろ自分に質問しているけれど、羽生さん自身も
自分なりの答えを持った上で聞いてるんだろうとコメント。
・身体の使い方は自然から学ぶことが多い。自然には敵わない。
・やわらかな反応はいい。やわらかければ誰かの身体にも言葉にもぶつからない。
・魚はじょうずに身を躱す。自分が魚の群れに飛び込んでもぶつかる魚は一匹もいない。
・人は言葉を持つことをきっかけに我が出てくる感じがする。
・昔だから良かったということもない。江戸や平安でも権力者がいた。
権力者すらいなかった時代を観想すると何か見えるのかもしれない。
◆桜井さんから羽生さんに質問(羽生さんのコメント)
・対局中の棋士はその人のあり方が良きにつけ悪しきにつけ素直に出ている。正直になっている。
・駒は取っても溜めすぎると負ける。取った駒は適切に放出するもの。
麻雀は循環する構成になっているが、将棋は循環を作る必要あり。
・「なにもしていない駒」「そこにあるだけで一切動かない駒」がとても
重要な役割を果たすことがある(※私自身は講演の中でこの言葉に
一番はっとさせられるものがあった気がします)。
◆終了直前:甲野先生登場
・会場に来場者の一人としていた甲野先生。桜井さんに呼ばれ、
ゲタを履いたまま壇上に飛び上がったり降りたりして歓声を浴びる。
・羽生さんの声がどこから出ているのか分からない感じが凄いと思った
(さすが甲野先生。来場者を気にしないマイペースすぎるコメント…。)
・羽生さんはいい声(桜井さん)
◆私個人の桜井章一さんの感想
大人になったら多くの人が忘れてしまいそうな、純粋さを持っておられる方と感じました。それが力の源なのでしょうか。歴史上の武術の達人にも天真爛漫なエピソードを持つ方々がいますが、何となくそれをイメージさせられます。一方で、センスの合わない人は全く相手にしそうもない雰囲気も。
以前、桜井さんは素手でプロ格闘家の相手が出来るようなことを読みましたが、ご本人の独特の威圧感と姿勢から、それは事実だろうと推測。「武術なんかやらなくても凄く強い人」の代表で、色々な意味で怖いなあと感じました(笑)。
◆私個人の羽生善治さんの感想
とても柔らかい対応をされる方と感じました。他人を立てて、会場の聴衆にも意識を向けつつ、同時にさりげなく場もリードしているのはすごいと思いました。将棋界では伝説ともいえる方だと思いますが、威圧感は全く感じませんでした。顔を知らなければ気配はとても普通な感じで、街で会ってもそのまま通り過ぎてしまいそうな。
しかし、対応を拝見していて、これはもしかするとどんな相手にも状況にも非常に柔軟に対応できるということで、威圧感らしきものを全く感じられないことがとてつもない強さの証なのかも知れないとも思わされました。
◆
こんな感じです。色々失礼なことを言ってる気もしますが、まあ無知な部外者のネタ的感想と言うことで勘弁頂ければと。ともあれ、この講演は、何かためになる知識やハウツー的代物を受け取る一般的講演ではなく、お二人が楽しんでいる様子を脇から見て「単に楽しむ」即興ライブ的催しであったと思います。最後の甲野先生の乱入(?)もその辺りのライブ感と無縁ではないでしょう。あっという間の1.5時間でした。ありがとうございました。
【参考1】講演会URL(お二人のプロフィールも): http://www.kinokuniya.co.jp/label/20111206131611.html
【参考2】雀鬼会HPの「REPORT」1/9を見ると、後日談もすごかった事が分かります。
http://www.jankiryu.com/
極めて遅ればせながら本年もよろしくお願いします。
そして例によって新年早々クラニオネタは尽きているので、当ブログがクラニオからどんどん離れていきますが、唐突に先日1/7に紀伊國屋ホールで行われた羽生善治さんと桜井章一さんの講演会メモを載せてみます。
◆
武術や整体、舞踊など「身体つながり」の方の興味範囲はどういうわけか近接することがしばしばらしく、この会場にも甲野善紀先生関連の稽古会の知人(…と甲野先生本人)が来ており、世間の狭さにうんざりしてしまった位なので、こういう内容も「身体関係」の方は興味があるやも知れぬと思いつつ。
なお、私自身は麻雀も将棋もやりません。甲野先生が懇意にしている関係から桜井章一さんの本は読んだことがありますが、そんなに熱心な読者というわけでもなく、まあ、行ったのは単なる好奇心というところです。
会場では何もメモせず、以下は帰ってから書き出したものなので記憶違いもあるかも知れません。偉大なる達人であるお二人をさん付けで書くのは畏れ多いですが、全く違う分野の人間である私が会長とか先生と書くのもそれはそれで変な気がするので、あえてさん付けにさせて頂きます(甲野先生は一応お世話になった事もあるので敬称ありです)。
◆講演の流れ
・前半は主に羽生さんがリードして桜井さんに質問。
「間を取られた」「先を取られた」と感じる桜井さん。
・中盤、司会者は出る幕なく「こたつで講演者2人が話す」ような流れで話は進む。
・後半、桜井さんが羽生さんに持ってきた質問を読み始め、羽部さん対応。
質問は4ページもあったらしいが、3つ質問したところで時間切れで終了。
◆冒頭
・最新の「共著のはずの書籍」を羽生さんが印税を受け取らない体裁にしたことに
色々コメントを述べる桜井さん。余程印象的だった模様。
・桜井さん、羽生さんと一緒にサメと泳ぎたいと発言。桜井さんはひとりだとサメとも交流できるらしい。
・桜井さんにとって羽生さんは「かわいい」。これは最高の褒め言葉らしい。
・羽生さんはそこにいるだけで安心するタイプ。
◆桜井さん・来場者への感想
・来場者を見て「わるくはない」「評価B」(来場者に何ら興味はなさそうだが)。
・いじればやわらかい人もいるかもしれない。全員均一の色ではなく、
色んな専門分野の人が混ざっているから多分そう感じる。
◆羽生さんから桜井さんに質問(桜井さんのコメント)
・麻雀で勝っても良い気持ちになったことはない。「名勝負」は一度もなかった
現役時代は生き残ったとかその日をしのげたといった感情くらいしかなかった。
むしろ現役の日々のことは忘れたい。
・弟子にいい手を打たれた時、結果がどうであれ、負けた、十分だ、と感じる。
・勝負にあたっては自分の中の「違和感」を大事にしている。
・羽生さんは今いろいろ自分に質問しているけれど、羽生さん自身も
自分なりの答えを持った上で聞いてるんだろうとコメント。
・身体の使い方は自然から学ぶことが多い。自然には敵わない。
・やわらかな反応はいい。やわらかければ誰かの身体にも言葉にもぶつからない。
・魚はじょうずに身を躱す。自分が魚の群れに飛び込んでもぶつかる魚は一匹もいない。
・人は言葉を持つことをきっかけに我が出てくる感じがする。
・昔だから良かったということもない。江戸や平安でも権力者がいた。
権力者すらいなかった時代を観想すると何か見えるのかもしれない。
◆桜井さんから羽生さんに質問(羽生さんのコメント)
・対局中の棋士はその人のあり方が良きにつけ悪しきにつけ素直に出ている。正直になっている。
・駒は取っても溜めすぎると負ける。取った駒は適切に放出するもの。
麻雀は循環する構成になっているが、将棋は循環を作る必要あり。
・「なにもしていない駒」「そこにあるだけで一切動かない駒」がとても
重要な役割を果たすことがある(※私自身は講演の中でこの言葉に
一番はっとさせられるものがあった気がします)。
◆終了直前:甲野先生登場
・会場に来場者の一人としていた甲野先生。桜井さんに呼ばれ、
ゲタを履いたまま壇上に飛び上がったり降りたりして歓声を浴びる。
・羽生さんの声がどこから出ているのか分からない感じが凄いと思った
(さすが甲野先生。来場者を気にしないマイペースすぎるコメント…。)
・羽生さんはいい声(桜井さん)
◆私個人の桜井章一さんの感想
大人になったら多くの人が忘れてしまいそうな、純粋さを持っておられる方と感じました。それが力の源なのでしょうか。歴史上の武術の達人にも天真爛漫なエピソードを持つ方々がいますが、何となくそれをイメージさせられます。一方で、センスの合わない人は全く相手にしそうもない雰囲気も。
以前、桜井さんは素手でプロ格闘家の相手が出来るようなことを読みましたが、ご本人の独特の威圧感と姿勢から、それは事実だろうと推測。「武術なんかやらなくても凄く強い人」の代表で、色々な意味で怖いなあと感じました(笑)。
◆私個人の羽生善治さんの感想
とても柔らかい対応をされる方と感じました。他人を立てて、会場の聴衆にも意識を向けつつ、同時にさりげなく場もリードしているのはすごいと思いました。将棋界では伝説ともいえる方だと思いますが、威圧感は全く感じませんでした。顔を知らなければ気配はとても普通な感じで、街で会ってもそのまま通り過ぎてしまいそうな。
しかし、対応を拝見していて、これはもしかするとどんな相手にも状況にも非常に柔軟に対応できるということで、威圧感らしきものを全く感じられないことがとてつもない強さの証なのかも知れないとも思わされました。
◆
こんな感じです。色々失礼なことを言ってる気もしますが、まあ無知な部外者のネタ的感想と言うことで勘弁頂ければと。ともあれ、この講演は、何かためになる知識やハウツー的代物を受け取る一般的講演ではなく、お二人が楽しんでいる様子を脇から見て「単に楽しむ」即興ライブ的催しであったと思います。最後の甲野先生の乱入(?)もその辺りのライブ感と無縁ではないでしょう。あっという間の1.5時間でした。ありがとうございました。
【参考1】講演会URL(お二人のプロフィールも): http://www.kinokuniya.co.jp/label/20111206131611.html
【参考2】雀鬼会HPの「REPORT」1/9を見ると、後日談もすごかった事が分かります。
http://www.jankiryu.com/
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HN:
朧 こと 今野
性別:
男性
自己紹介:
会社員生活の傍ら、手技セラピー「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んでいます。
「★クラニオバイオリンク集」ではここ以外のクラニオバイオ関連サイトを紹介しています。
私自身のクラニオセッション等の活動は現在休止中です。
私のプロフィール的なものはこちら
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