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クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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以前の記事から約半年、現時点の自分のクラニオ(バイオダイナミクス系)セッションでのポイントを書いておくかと突如思い立ったので、やる気がどこかに行ってしまう前にメモ的に書きます。
あくまで個人的重要ポイントなので、自分以外の「クラニオ」もこうすべきという意図はありません。そして、文中のクラニオ用語も特に解説しません。

■まず自分を整える
セッションに入る前も、セッション中もとりわけ重要なのは、自分の状態。
相手に触れる前に自分自身が整っていることが大変重要。触れ方よりも明らかに重要。「整っている」とは端的に言えばプラクティショナーニュートラル(以下PN)ができていること。
相手に触れてからも自分が整っていることは最優先事項。セッション中、何か進行がおかしいときは、自分自身が動揺していたり少々無理な姿勢をしているなど、PNが保てない状況になっていることが多い。

PNを構築するポイントは各人それぞれと思うが、「姿勢の良さ」は最低限必要。この「よい姿勢」にも諸説あると思うが、個人的には胴体や下半身の構えが比較的強固(固定・硬直という意味でなく)でかつリラックスしている姿勢と考えている。

「よい姿勢」の構造の働きにより、手元や肩などに集まりがちな重さや緊張を背中から脚~地面へと散らすことができないと、相手の体重をある程度受けとめるポジションや、掌や指をリラックスさせたいポジションを長時間行うのは厳しく、ただ耐えるばかりで、落ち着いてセッションするどころではなくなってしまう。このような場合、姿勢が軟弱なまま掌だけリラックスさせようとしても難しい。個人的には中国武術で学んだ姿勢とほぼ同じ要領で対応しており、前よりは結構安定してきたと思っているが、姿勢は非常に深める余地があると思う。


■情報を取りにいかない
セッション中、自分から何が起きているか、能動的に情報を取りにいかない。能動的に情報を取りに行くとは、クライアントのシステムをのぞき込むこと。状況の変化は、クライアントとの同調(PNさえちゃんとしていれば、ほぼ自動で行われるので、同調しようといちいち意識する必要はない)により、自分の手を通じて受動的に伝わってくる情報から受け取る。

意識としては、受動的にどっしり引き気味に構えて、変化の流れを横目で見続けている感じ(絶え間なく監視する感じではなく)。灯台のように、という表現を講座で教わったが、まさにそんなイメージ。ここでも前述のような姿勢の安定感があったほうが、おそらく受動的に待ちやすいと思う。

「能動的に情報を取りに行く」ことの悪影響ははっきりわかりづらい所もあるが、情報をやたらと取りに行くと、クライアントに無意識の不要な緊張(寝ている場合でも)を与え、進行中のプロセスを阻害する率が増す気がするので、できる限り避けたい。あとはむやみと状況を知ろうとすると自分が緊張したりして、PNが崩れるもとにもなる。

これは個人的には結構難しく、何も感じない時間が長く続いたり、今どうなっているのか良く判らなくなった時に、ふとした瞬間につい情報を取りに行こうとしてしまうことがある。ともかく極力受動的であるよう気を付けながらセッションを重ねるしかないと思う。
セッション中はいまだにクライアントの状態がわかる瞬間も分からない瞬間もあるが、大体の流れが分かっていれば、時々分からなくても気にしないという意識もおそらく重要。触れた相手の状態がまるでわからないのも問題とは思うが、それで動揺して余計なことをするよりは、よく分からないまま自分を整えて座っている方がましだと思う。


■スペースは細かく調整
セッション中、プラクティショナーは一見じっと座っているだけだが、セッション中、結構色々なことが起きるので、スペースは結構頻繁に調整する必要がある。瞑想したまま座り続ければよいわけではない。
自分がセッション進行や空間をコントロールするというより、自分は基本待ちの状態でありつつ、何かが起きたらそのプロセスに従ってスペースを変化させる感じ。

スペースを調整と言っても、通常はクライアントとの物理的距離を変えるわけではなく(姿勢がやや前のめり気味になっていたとしたら、深く座り直す程度はやるとして)、自分の姿勢のこわばりを感じたらそれを緩めたり、何か狭い感じがしたら少し広さを意識したりするといった細かい調整が主なため、見た目上は全く動いていない場合が大半だと思う。

常に状況に応じた適切なスペースが必要だが、慌ただしく変えるわけではない。自分の変化が遅れ、スペースが足りない時は何となく圧迫感や自分自身がどこか詰まっているような感じがするはずなので、サインを見逃さず適切に対応。
相手の変化に反応して自分の状態を変えるという点は、太極拳の対人練習である推手などにもどことなく似ている気もしている(動作自体は何の共通点もないが…)。


■おわりに
このように書いてはみたものの、過去数年でこのブログ記事に書いたことと大して変わらない気もするし、身に付いたものは忘れないということか、好きなように書いたつもりで、結局、教程で習った注意点から外れていない気もします。習ったものの中から、自分が特に重要と感じるポイントが絞られてきただけかもしれませんし、これが自分にとっての基本と言えるようになったのかもしれません。

上記の3つポイントの共通点は、「クライアントではなくプラクティショナー自身のこと」で、「自分の努力でよりよくできること」だと思います。バイオダイナミクス系のクラニオではクライアントやセッション展開への能動的コントロールを良しとしないゆえに、クライアントへの介入を避けつつ意識的に変えられる要素は少ないので、自分の能動的努力によってコントロール可能な上記3つはとてつもなく重要で、深められる余地も多いと思います。

逆に、CV4など、相手に能動的に働きかけるクラニオスキルは私はほぼすべて封印してしまったため(軽いマッサージなど、クラニオでないものは別ですが…)、私はそれらの使用が必要な場面があるのかも、使おうと思ったとして使えるのかも最早分かりません。
そもそも、クラニオは「治療」でも「整体」でもないですし、私自身も、セッションにあたり、「クラニオセッションという若干変わった体験を提供する」以上のことは、自分の立場や価値観では求めるべくもないと思うに至りました。
セッションの結果、大概はポーテンシーが動いたり、身体システムの何かが整ったりする気がしますが、具体的な効用の説明も難しければ、展開を確実に事前予測できるわけでもありません。セッションが提供できるものとしては、「セッション前より目に映る風景が僅かばかり静かになり、体や心のどこかが少し楽になるかもしれない」などと言うのがせいぜいかもしれません。

ひとまず、セッション中は上記のようなポイント(今後、ほかにも出てくるかもしれませんが)がとりわけ重要で、自分はそれ以外の余計なことを極力すべきでないというのが今の個人的結論です。多分、数少ない自分自身のコントロール可能要素の精度アップに全力を費やし、それ以外は余計なことをしなければしないほどよいのだろうと考えており、完全に他力本願です。今後もセッション時は、上記の精度は引き続き妥協なく突き詰めていきたいところです。

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プロフィール
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朧 こと 今野
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自己紹介:
会社員生活の傍ら、手技セラピー「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んでいます。

「★クラニオバイオリンク集」ではここ以外のクラニオバイオ関連サイトを紹介しています。

私自身のクラニオセッション等の活動は現在休止中です。

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