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クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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先日のクラニオ合宿では、「肺」がテーマだったのですが、実際のテーマ以外の部分の話題にもいろいろ印象深かった内容がありました。その1つは、クライアントさんの身体システムの「準備」が整っていない場合、クラニオ・バイオダイナミクスのフルセッションは難しいので、そのような状態の方には準備が整うまで「20分くらいのセッションを連続1週間くらい毎日」やることもあるという内容でした(細部は少し違ったかもしれません)。

「準備が整っていない場合」というのは、色々あると思いますが、たとえば、自律神経系の過活性状態や深い疲労の蓄積などにより、そもそも身体システムが落ち着くこと自体が困難であるとか身体に自分自身を変容(調整)させるエネルギー(クラニオ・バイオダイナミクスで「ポーテンシー」と呼ばれるもの。1次呼吸とは別物)が枯渇したように感じられる場合などがあります。クラニオ・バイオダイナミクスの深いセッションを行うには、まず身体システムが落ち着いた状態になれることが前提とされているためです。
なお、この状態は、体の表現する動きのパターンや触れた時の雰囲気から何となく判断しているもので、身体の硬さや緊張などとは必ずしもイコールではありません。また、疲弊しているといっても、動けないほどぐったりしているとも限らず、問題なく社会生活を送られている場合もあります。なんらかの病気でない場合も当然多いと思います。


クラニオ・バイオダイナミクスでは、プラクティショナーがニュートラルな状態(プラクティショナーニュートラル)になることにより、クライアントさんの身体システム自身もニュートラルな状態を見つける手助けができ、そのことは、クライアントさんの身体に様々な変容を起こす入口のような役割を果たします。
大概のクライアントさんの身体システムは程度の差こそあれ、ニュートラルになって落ち着くことができるので、そのままフルセッションに移行することができますが、前述のように、そもそも「ニュートラルになることが難しい」身体システムを抱えている方の場合は、まずは、身体システムが「ニュートラルに入ることができる」「落ち着くことができる」段階を目指して、複数回のセッションを受けたほうがよい場合がある、ということです。もちろん、「身体システムが落ち着くことができる」段階に至るまでの方法論としては、クラニオ以外のボディワークでも、全然別の手段でも何でも構わないと思います。

なお、先の例で「20分くらい」という時間が出てきましたが、疲弊した身体システムの方にクラニオを長時間やると余計疲れてしまうので、短めにしているということです(クラニオ・バイオダイナミクスのフルセッションは60~90分くらいです)。クライアントさんがじっとしていることすら辛くて長時間受けられないので、短くならざるを得ない、といった場合もあるかと思います。こういった状態の方に対しては、しっかりとサポートができるように、プラクティショナー自身にも強固なプラクティショナーニュートラルが必要とされそうです。
「自然治癒力」のような言葉は色々な分野の説明でなんとなく使われている気がしますが、実際は、その治癒力氏にも色々と都合があって、いつでも何にでも対応できるわけではない、ともいえるかもしれません。


そして、「身体システムが落ち着くことができる」段階に至るまでの間、セッションによる大きな変化を期待していた方は、セッションを受けても何となく寝たといった小さな実感しかない場合もあるかもしれません。実際は、目立ったことが起きていないように見える中で、身体システムが「ポーテンシー」を蓄えているなど、何がしかは起きています。そのため、上記のような段階では、「クライアントさんによっては受けた時の効果が実感しづらい場合もありうる」ともいえるかもしれません。

能動的に矯正を行わない態度により、受ける方自身の身体の働きを援助する、というクラニオ・バイオダイナミクスの特性上、こういう状況がありうるのはやむなきところではありますが、実際に遭遇するとなかなか説明に苦慮しそうな部分です。私もいろいろ説明したものの理解してもらえず、歯がゆい思いをしたことがあります。
1つ前の記事の後半に書いた「先生が「プラクティショナーはクライアントさんを「教育」することが必要」といっていた」という部分はここにもあてはまりそうです。受ける方の状況の深刻さ度合いによっては、この特性を納得してもらった上で、何回か手ごたえのない感じのセッションを受けてもらったり、病院に通院しながらセッションを受けてもらうなど、時にはさまざまな選択肢を考える必要もありそうです。


これらについて書いていると、身体が変化する際には段階を踏む必要がある(そしてクラニオ・バイオダイナミクスはその過程を尊重する)ということ、いくら完全なセッションであったとしても、身体の状況いかんではいつでも劇的な変化が得られるとは限らないということ、逆に、セッションで目立った変化がないからといって、「失敗」とは限らないということ、そもそもクラニオ・バイオダイナミクスで「効果がある」とは、どういうことか、などなど、「身体の智慧に従う」ことの意味や、それらをどう説明したらわかってもらいやすいのか色々考えさせられるものがあります。

先生のこの話は、数年前に受講した基礎セミナー2や3くらいで最初に出てきた内容で、出てくる例は都度異なるものの、実際は何度か聞いた内容でもあります。このブログにも前に書いた気もします…。しかし、ある程度経験を積んだ今になって聞くと、前述のごとく、クラニオ・バイオダイナミクスについての認識を改めて問い直す機会のようでもあり、何度も聞いたにもかかわらず、個人的には新鮮な内容に感じました。

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朧 こと 今野
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自己紹介:
会社員生活の傍ら、ICSBという団体の教程で手技セラピー「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んでいます。

「★クラニオバイオリンク集」ではここ以外のクラニオバイオ関連サイトを紹介しています。

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