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クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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先日のクラニオ・ファイナルプロジェクト発表の前に基礎講座(私がこの数年受けてきたやつ)をひととおり修了した人を対象にしたアドバンス講座というものがあったのですが、私は仕事の関係でそれには参加できませんでした。
しかし、それに参加した同期と先輩が、そこで習ったハンドポジション(触れ方)の概要を何回かの交換セッションの中で紹介してくれることになりました。紹介してくれるのはあくまで手順であり、実際の講座ではその場の空気に触れて学ぶ部分がとても重要と思いますが、手順だけでも十分得るものがありそうです。ありがたいものです。


そして先日、第1回目を実施してもらいました。今回のアドバンス講座の内容は数日かけての「内臓に対する働きかけ」のシリーズだったそうで、「1日2~3臓器」くらいのペースで進んだようです。なお、内臓のポジションといっても、変化は触れた内臓だけではなく、手足の神経や腹部など、クラニオの常として「全体」に及びます。今回紹介してもらったのはそのうち「肝臓+胆のうへの働きかけ」でした。

「働きかけ」というのも、例によって、ゆるめようとか組織の動きを増幅しようといった積極的なアクションはせず、触れて「待つ」「聴く」のみなのですが、内臓に対応するポジションの場合は触れ方も含めて、「対象の臓器の存在をある程度意識する」ことが必要なようです。内臓は身体の奥の方にあるため、当然ながら直接触れられず、漫然と体に触れていても動きがわかりにくいので、自分の意識を上手に使うことが必要そうだという印象でした。
これは例えば、内臓のみに意識が集中してしまうと視野が狭まったり、自分が緊張しすぎたりして「全体」を見る視点が失われたり、内臓にダイレクトに負荷をかけてしまいそうなので、全体と部分のバランスを取りながら適切に自らの意識を扱うことが必要そうだということです(「意識を向ける」は説明が難しい概念ですが)。それを安定して行うには、確かにアドバンス講座に進める程度のクラニオ経験があるにこしたことはない、と思いました。


この内臓ポジションをどんな時に使うか、に関しては、クライアントさんに内臓の調子が悪いと聞いたからこのポジションを行う、というよりは、セッションの流れの中で「特にこの内臓付近に触れると良さそうな感じ」がしたときに適切に対応するための選択肢の1つという位置づけに思えました。頭の知識よりは感覚やセッションの展開によって使うかどうかが決まってきそうです。
実施の結果としては、その内臓が抱えている緊張が減ったり、乾いた感じだった臓器にうるおいが出たりするようですが、それに伴って身体全体のバランスも結構変わるようなので、丸1日くらいは少し動き慣れない感じもします。このように変化幅が結構ありそうなので、あまりにも内臓が弱っている場合は逆に行わない方がよい気はしました(その場合は内臓以外に触れるように身体が教えてくれると思います)。

先に述べたように、クラニオバイオで相手にするのは「目の前のクライアントさんの「全体」」ではあるのですが、やはり「足に触れているときの「全体」」と「特定の内臓付近を意識して触れているときの「全体」」はおそらく性質が違うもので、それらに触れたときに起こることもまた異なるのだろうと思います。その意味で、「どこに触れても「全体」が対象」とはいえ、色々な触れ方の選択肢を持っていることは大切だなと思いました。


現在、個人的興味から、陰陽五行の本「陰陽五行説 その発生と展開」を読んでいるのですが、個々の内臓は五行の属性と対応していたり(厳密には、五行が象徴する臓器と西洋の臓器とは同名でも微妙に異なるようですが)、経絡の通り道として設定されています。
例えば、今回扱った肝臓と胆のう(正確には「肝」と「胆」)は五行(木火土金水)のうち「木」の属性を持ち、「筋」を司り、経絡を通じて「目」などにも関係があるといった具合です。肝臓は怒りをためこむ器官との説明がクラニオ講座中ではあったそうですが、陰陽五行の本にも肝の機能が低下すると怒りっぽくなるとあったりするので、完全同一視は出来ずとも、臓器に関する東西の身体観にはどこどなく共通点もありそうです。

というわけで、この企画で内臓について理解を深めることで、五行の理論と何らかの共通点が見いだせたり、新たな身体の見方が増えるのではないか、と色々期待しています。

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ネタが尽きそうになっている状態は継続中です。先日のクラニオ・ファイナルプロジェクトの発表を思い出しつつ、何とか書いてみます。


ファイナルプロジェクトでは、同期のTさんがプレゼンで「リラクゼーション(正しくは「リラクセーション」だそうです。)」という言葉を説明されたのですが、ここで「リラクゼーション」は、「生体が少々の負荷に耐えられる、ストレス抵抗が高まった状態」という意味なのだと聞き、(出典は不明ですが、文脈からするとハンス・セリエの「ストレス学説」だと思います。違ったらすみません。)普段使われている「弛緩」的意味のとは異なることを知って少し驚きました。

Tさんは「リラクゼーション」に関連して、「「リラックス」という休息的状態と「アクティベーション」という活動的状態のバランスが状況に応じて上手に取れる」ことについても説明されていました。もっと簡単に言うと「目の前の物事に適切に対応できる状態」が「リラクゼーション」となりそうです。いずれにせよ、厳密には「弛緩させること=リラクゼーション」とは限らないってことですね。


確かに、弛緩することが適切な場合も、あまり意味がない場合もあるというのはもっともです。どこかで書きましたが、「リラックス」を司る副交感神経も、過剰に活性化すると完全無気力状態になってしまうという側面があるくらいなので、弛緩すればするほど良いわけでもありません。もっとも、副交感神経の過活性は通常は極めて大きなショックやストレスによって引きこもり的に起きるもので、少々だらけてみたり、私のようにそこらで居眠りしまくっている程度ではならないと思いますので、ご安心(?)ください。

困難に立ち向かうべき時には交感神経が活性化して「アクティベーション」してくれないと困るわけですし。弛緩する方法が有効であることがしばしばある、というのは、「ストレス下に置かれている人は交感神経の活性化が常態化しているケースがしばしばある」ためであり、弛緩さえすれば、副交感神経優位ならば、いつも全てがうまくいく!ってことはないわけですね。


そういえば、武術の一部の書籍などでも、「脱力」が強調されていることがありますが、これも、武術の特殊な(相手が襲ってくるような)状況設定ゆえに「緊張しすぎ」になりがちなところを「適切な弛緩」を組み合わせることで、「適切な緊張」を保った構えや身体状態を得る助けになって、結果的に対応力が増す、というような意味なんだろうと個人的には理解しています(完全脱力にも私が知らない意味があるのかも知れないので何とも言えませんが)。
「緊張と弛緩のバランスが取れた姿勢を獲得する」「敵対的な相手を前にした状況設定でも適切に対応しやすくなる」効果が得られるならば、勇猛な武術流派の稽古も立派な「リラクゼーション」と言えるかもしれないですね。


なお、Tさんの発表では、クラニオセッションを通じ、受け手の方の身体は自ずから「リラックス」か「アクティベーション」か、今必要な方に向かって変化することがしばしばであるため、クラニオはよい「リラクゼーション手法」といえますね、というまとめで、なるほど、という感じでした。私も、ハンス・セリエの本を読むなりして、もう少しストレスとクラニオの仕組みについて説明できるようにならなくては、と感じました。

Tさんはクラニオの学びを元に、手軽に「クラニオ的なこと」もとい「手軽なリラクゼーション法」が素人の方でもセルフで体験できるような機会が作れないか模索中のようです。こちらの取り組みもどうなっていくのか、今後に注目ですね。

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先日飼い主さんからの依頼で(実験的ケースですが)猫にセッションをする機会がありました。私は猫にセッションするのは初です。得がたい体験でした。


猫も一応クライアントなので、詳細は省きますが、何となく印象に残ったこととしては、「猫にも1次呼吸はあるらしい」「セッション中は人間と同じような感じで身体の状態が変化していくようだ(「ベッカーの3ステップ」という概念を以前書きましたが http://craniolife.iga-log.com/Entry/58/ 、おおよそそんな流れで変化が起きました)」「でも何か感触が人間と違う気がする(別の生き物ですから当たり前なんですが)」といったところです。

30分ほど触れましたが、猫は途中から、親切にも自ら「寝そべる」に近い状態に徐々に姿勢を変えてくれたので(眠くなっただけかも知れませんが)、より触れやすくなりました。


さすがに猫向けセッションは講習内容になかったので、開始前はクラニオセッションによって、猫にも本当に何か起きるのかさすがに微妙に不安であり、これまで猫にセッションをしたことがある同期や先輩に事前アドバイスも受けてから臨みましたが、結果、概ね納得のいく結果となったので良かったです。

もっとも、猫は喋ってくれないので、「たぶん何か良かったんじゃないだろうか」としかいいようもない部分はあります。また、今回の猫はそれなりに人慣れしていたから良かったものの、人見知り猫には触れるまでに大いなる関門がありそうなので、いつもうまくいくとは限らない部分もありそうです。しかし、それらを考えても、個人的にはある程度手応えが得られた体験ができて良かったと思います。

また、動物の解剖学なども基礎知識程度は覚えておくとなお良いかも知れないとも思いました。

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先のクラニオ論文発表で印象に残ったところと、それに関わる雑感を何べんか書いてみようと思います。今回は歯科医のY先生(職業は医者さんでクラニオはやらないのですが、純粋なご自身の興味で学ばれている熱心な方です)の発表から。
発表は歯医者さんだけに「歯の噛み合わせ」に関わる臨床の話がテーマでした。噛み合わせの状態は全身(腰痛や何となく調子が悪いなども含め)に影響を及ぼすケースがかなり多いが(逆に、不適切な歯科矯正が全身に影響を与える例もあるとの事です)、それに対し、クラニオはどのように対応できるのか、といった内容が興味深かったです。


結論から言うと、「かみ合わせの問題には、クラニオだけで対応できるものもあれば、適切な歯科矯正でしか対応できないものも、両者の協力があると効率的に対応できるものもある」ということだそうです。

クラニオだけで対応できた例には、数回のクラニオセッションを繰り返した結果、ばらばらだった歯並びがレントゲンで見て(写真ではレントゲンを撮らなくても分かるくらい)物理的に変化した(クラニオ以外の要因の可能性もありますが、何か良い影響はあったのでしょう。)というものです。

一方、歯科矯正のみで対応できたというのは、クラニオは身体全体のリラックスなどにはつながったが、歯ならびには目に見えた変化がなく、普通に歯科矯正したら解決した、という例です。まあ、クラニオを受けて何とかしようと思う人はそうそういないと思うので、成功数はこれが一番多いんじゃないかと思いますけど。

両者の協力というのは、クラニオセッションである程度全身が整った状態になってから歯を矯正しないと、本来の骨格が大きく歪んだままの状態で歯が矯正されてしまうので、まずセッションを何べんか受けてから矯正したらうまくいった、ということのようです。クラニオが担当する部分は、他の適切なボディワークでも良いのだと思います。美しいコンビネーションですが、そこまで柔軟な発想をしてくれて、勇気もある歯医者さんはなかなかいそうにありません。


同じ「かみ合わせの問題」と一口に言っても、それに対応できるか否かに差があるのは、主たる要因が、生活習慣の問題、遺伝的な問題、事故による問題、心理的な問題など様々だからといえます。常に同じアプローチが有効でない場合があるというY先生の意見は、もっともだと思いました。
心理的な問題などは、受け手が自分自身の世界観を変えねばならないということでしょうから、難しそうですね。その部分がクリアできていなければ、たとえ無理に矯正してもすぐにもとの状態に戻ってしまうのでしょう。

他の症状、例えば腰痛などでも、適度に運動でもしていれば勝手に消えるものもあるでしょうし、自分のあり方を認めれば消えることもあれば、、問答無用で外科手術しなければ命に関わる事だってあるのかもしれません。これらは、触診でわかるものもあれば、数値で測れるものもあれば、両者どちらからもわからないもの、把握・測定できても本質的な意味(心理面など)が判らないといったものもありそうです。
まあ、日ごろの疲れの蓄積(偏り疲労)とか、手わざで解決する事例は多いんだろうと思いますが、健康不健康とか心配すること自体が一番問題だったりすることもあるかもしれませんし、セラピーなんか受けず、好きな事をやっていた方が良い時も多いかもしれません。結局、自分が納得できることをするしかないのでしょう。


これらから言えるのは、「どんなに優れた手わざでもできないことはある」ということと、「人の身体の不調や健康については、簡単に語れない部分がある」というところでしょうか。

私としても、クラニオをある程度修めたものとして、「大概の方に原理原則に基づいた適切なセッションを行える」「その方の状況に合った何らかの変容を提供できる(私は「身体の声を聴く」だけなので、正確には「提供する」のは私ではなく、受けた方の身体そのものですが)」という点では、ある程度の自信はありますが、その結果に誰もが満足するのかといわれれば首をひねらざるを得ませんし、「なんでも解決できる」とはとてもとても思えません。私の性格上、一生思えないでしょうし、その方向を目指すことはないと思っています。

そもそも、身体は外部からいかにコントロールしようとしても、あるいは受動的に変化を期待したとしても、思いのままにできないものであり、そうでなくても、これまで色々な経験をしてきた(時に自分より遥かに経験豊富な)一人前の人間を相手にしている以上、その方を意のままに動かそうというのも何か非常に戸惑いを感じるものです。
そうでなくても、人の身体には「人の身にあまる領域」「犯してはならない領域」があると思っています。どんなに凄い手段を持っていても、人には平等に死が訪れる、という事実などもそうです。個人的にはそういった領域や身体の働きに対する畏敬の念を忘れてはいけないと思っています(スピリチュアルな方法を使うなら良いという意味ではなく)。


私がクラニオで「症状」を扱う気がないのも、そもそも医者じゃないという立場上の問題に加え、「症状」「問題」に真っ向から向き合ってしまうと、それら「犯してはならない領域」を侵害するような危うさを感じるからというのがあります。なお、ほかの人もそうすべきでない、というのではありません。あくまで私のチキンハートを表明したものです。そもそもお医者さんや整体師の方々は日々「症状」を扱い、更に日々工夫をされているのですから、すごいことです。

…気軽に書き始めるつもりが、妙に深刻かつ暗い話になってきましたが、まあ、手わざや身体にはそういう側面もあるということですね。

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ようやくクラニオの資格を取得しました。
BCSTこと「バイオダイナミック クラニオセイクラル セラピスト」という称号を頂きました。これが先に書いた国際資格というやつですね。以下画像がそれです。基礎教程開始前のイントロダクション講座も含めればここまで約5年。長い道のりでした。
diploma


私が学んでいるICSBがこの国際資格を生徒に授与できるようになったのはここ数年のことで、今回はすでにプラクティショナー資格を得て長年活躍している先輩方もこの資格を追加で得るべく、我々と一緒に論文をプレゼンしました。私自身の論文は武術と絡めた内容だったので、積極的に身体を張ってウケをとりに行きました。幸いにして、どうやら概ね好評だったようです…。
こうやってプレゼンを聞くと、皆さんそれぞれの個性に合ったテーマで、論文を書かれており、とても素晴らしかったです。興味深い内容が多かったので、そのうちいくつかの内容は、かいつまんで今後の当ブログの記事ネタに使わせていただこうかと思います。

このプレゼンを聞いて、教わった内容が同じでも、プラクティショナーの数だけクラニオは存在するものだなあと実感しました。このブログも、私が書くとどうしても技法とか術者のあり方とか地味な方向に向かってしまうのですが、プレゼンの発表内容に、震災後のヘルプ、禅や神秘学との関連性、歯科との連携、大変な状況で生まれてきた赤ちゃんの支援、など色々なものがあったように、実際はクラニオにも色々な可能性があるわけですよね。

たまたまこのブログを訪れて、クラニオに興味を持たれた方は、私が語るクラニオ観が全てと考えず、より自分にマッチしそうなプラクティショナーを探してみるのも一興かと思います。
また、たまたまここを訪問された(バイオダイナミクス派でなくても)クラニオプラクティショナーの方がもしおられたならば、WEBでも、WEB以外の方法でもそれぞれの方法でクラニオの魅力や特性について、どんどん発信されると、私では表現できないクラニオの色々な可能性や魅力も広まりやすいのではないかと思いました。


私自身は、プレゼンに行く前はめんどくさいなあ、やっても大して心境が変わることはないだろう、という感じでしたが、いざ証書を受け取ってみると、心構えというか、そういうものに何かに影響があった気もしています。
私が手っ取り早く行えることは、この場で「クラニオという選択肢が存在する」ことを語るか、縁ある方に細々とセッションを行うくらいですが、私ひとりでやれることはたかが知れているので、他のプラクティショナーを紹介してみるとか、何かもう少しできないかなと思っている部分もあります。

来年はまたプラクティショナー用のアドバンスコースの講座があるそうで(今年もあったんですが、業務都合につき、いけませんでした)、縁あってこの技術を受け継いだということで、細々とでも続けて技能を深めていきたいと改めて思いました。

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プロフィール
HN:
朧 こと 今野
性別:
男性
自己紹介:
会社員生活の傍ら、手技セラピー「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んでいます。

「★クラニオバイオリンク集」ではここ以外のクラニオバイオ関連サイトを紹介しています。

私自身のクラニオセッション等の活動は現在休止中です。

私のプロフィール的なものはこちら
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