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クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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以下講座は終了しました。
お越しいただいた方々、ツイッターで宣伝やRT頂いた方々、ありがとうございました。

=====================

ブログ管理人の講座のお知らせです。
3/15(土)に「ココロとカラダの学びの場」さんに招かれ、埼玉県東松山市で
「クラニオのニュートラルに学ぶ」というワークショップを行うことになりました。


<概要>
・題名 :クラニオのニュートラルに学ぶⅢ
(さりげなく3回目開催となります)
・日時 :2014年3月15日(土) 13:30~16:30
・費用 :3000円
(当日支払い。この講座のⅠ,Ⅱに参加した方は2500円)
・会場 :埼玉県東松山市内
(申し込みされた方に担当の方からご連絡)

※お申込み・お問い合わせは以下の「ココロとカラダの学びの場」サイトまでお願いします。  
 ココロとカラダの学びの場HP: http://manabinoba.exblog.jp/



この講座では、当ブログでもしばしば語られる「プラクティショナーニュートラル」というクラニオ・バイオダイナミクスを行う人が用いる落ち着きの身体感覚を主なテーマとしています。ただ、これは今回の時間内である程度の実感はできるかもしれないにせよ、すぐに身に着くものでもないため、クラニオをしない方がこの講座を受けた後、日常の場面で使いこなせるか、となると何とも言えない部分はあります。

そのため、本講座ではあくまでプラクティショナーニュートラルは、素材・ねたとして位置づけ、講座メインテーマは何かのスキルの習得というよりは、「私が紹介するいくつかの素材を通じて、落ち着きや静けさの感覚を探求してみる」ことや「静けさ重視の非日常的(かもしれない)感覚経験をする中で、自分の身体と向き合ってみる」ことと考えています。これを機に「参加された方がご自分の身体や身体感覚との付き合い方について見直す機会」を作れれば、というのが個人的な希望です。

なお、プラクティショナーニュートラルのこつ紹介以外の簡単なワーク(というほど大層なものではないですが)もやる予定です。ちなみに、クラニオの実施方法そのものや対人セラピーについてお教えする講座ではないので、その点はご注意ください。

黙々とした展開が予想される静けさ重視講座ですが、
何か心に響くものを感じた方はお気軽にお越しください。

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遅ればせながら今年初ブログです。今年もよろしくお願いします。

先日やはり「今年初クラニオセッション」を行う機会がありましたが、その際「プラクティショナー(以下、術者)によってセッションの個性はあるのか」という質問を受けました。「あると思う」とか、「いや、ないのかもしれない」とか、「技量の面では明らかに違いが…」などと色々矛盾したことを言っているうちに時間が無くなり、中途半端に終わってしまったのですが、これはまともに捉えると、色々回答しようがあるなかなか難しい質問だと思いました。そこで、今回はこのことをお題に雑感など書いてみようと思います。
大雑把に考えると、これは視点の違いによって答えが変わってくる質問といえそうです。


まず、「セッション手順の個性」という視点で見ると、展開のさせ方にある程度の個性はあると思います。クラニオにはいろいろな「ハンドポジション(触れる位置とその位置特有の触れ方)」がありますが、バイオダイナミクスの場合はセッション開始時のハンドポジションや2番目以降に使うハンドポジション、1セッション中いくつのハンドポジションを使うか、などに大まかな方針はあるものの、明確なルールがあるわけではありません。クライアントさんの状況を見ながらアドリブで決めていくので、ハンドポジションの選択に術者の感性や得意な触れ方が反映されることはあると思います。メカニカルなクラニオの場合は技術として明確に触れる順番が決まっていることもあると思うので、バイオダイナミクスはそれよりは自由度があるともいえそうです。

もっとも、開始時のハンドポジションとして頭部などの敏感な場所を選ぶことはほとんどないのと(クライアントさんがクラニオを受け慣れていたり、信頼関係が十分にある場合は別ですが)、クライアントさんによっては、特定部位に触れられることが非常に負荷が大きいこともあるのとで選択肢が最初から極めて限定されている場合も多く、その場合は「個性」は発揮しようがないとも言えます。
このように、結局はクライアントさんの状態に合わせて触れているので、うがった見方をすると、ハンドポジションを決めるにあたって術者自体は何の個性も発揮しておらず、「クライアントさんの身体の個性」に合わせているだけともいえるのかもしれません。


次に、「セッションを受けた時の体感・感触」という視点です。あくまで個人的な経験ですが、体感としては、セッションの導入部分で距離の取り方の癖など、若干個々人の差を感じることはありますが、受け始めてから十分くらいたって落ち着いた後の感触というのは、数年以上位学んだ、ある程度熟練した術者から受けた場合、だいたいどなたでも似たような感じ(そんなに個性は感じない)ではという気がします。私は達人といわれるような人や他のバイオダイナミクスの組織の術者のセッションを受けたことがないので、何とも言えない部分はありますが、基本的に劇的な感触のワークではないので、あくまで感触に関して「熟練者」と「達人」と比べた場合、その違いは意外と微妙なものではという気もします。その微妙な部分が非常に大きいのだろう、とも思いますが。

習いたての慣れていない術者から受けると、それらしきことが起きてはいるけれど、何だかしっくりこない感じはありますが、そもそもこれは熟練度等の話で、個性と違う気はします。また、バイオダイナミクスの術者として非常に高いスキルを持っていても、ワークの性質上、クライアントさんの状態によって毎回起きることが違い、上手な人がやればいつも同じ結果になるという事もないので(少なくとも何か納得感のある感覚は提供できると思いますが)、「体感」で術者の個性を語ること自体が難しい部分があるともいえそうです。

なお、少し話はずれますが、全体の傾向としてみた場合、共通してある種の静けさや深さのような「クラニオ・バイオダイナミクスらしさ」というものはあるので、「体感」に関しては、「術者個々人の個性」は薄くとも、「ワークとしてのクラニオ・バイオダイナミクス全体の個性」なら割とはっきりしているといえるかもしれません。


最後に「術者のクラニオバイオダイナミクスのスキル」という視点です。これは多分結構個性があるのだと思いますが、見た目から非常にわかりにくい部分でもあります。一応目に見えるスキルとしては、触れ方(文字通りの接触の仕方)やセッション中の姿勢がありますが、大まかな傾向としては「割と真っ直ぐなリラックスした姿勢」「負荷をかけない触れ方」なのでやはりある程度の熟練者ならば、同じハンドポジションを用いて触れた場合、見た目上はそんなに変わらないようにも見えます。
当たり前ですが、術者によって体格などが違うので、クライアントとして術者に触れられた時の印象はそれぞれ違うかもしれません。たとえば、私はそれなりに体格があって、掌も割と大きいので、後頭部などは割と大雑把に触れても全体をカバーできますが、手の小さい人はバランスなどを慎重に見極めて触れているかもしれません。これをセッションの個性というべきかは何とも言えないですが。

一方、姿勢の維持にあたってのこつや、セッション中の意識の用い方などの「外から見えない部分のスキル」はかなり個性がある気がします。同じ原理原則を学んだり、術者の安定度に関わる「プラクティショナーニュートラル」を維持するこつとして共通の知識を得てはいますが、ここには過去の経験や知識、自分の得意な意識や感覚の使い方などが出てくると思うので、最も「術者の個性」が出るのはこの部分かもしれません。
しかし、外から全く見えないのと、私自身、他の術者になにをやっているのか詳細に聞いたことがないので、どう違うのかはあまりわかりません。結構抽象的な部分で、人によっていろいろな表現をしそうなので、そもそも聞いても正確にはわからなそうな気もします。
たとえば、私の場合は姿勢の安定度の維持にあたり、中国武術の稽古経験が非常に大きなウエイトを占めていますが、これは少なくとも私の同期にはない点なので、「私のセッションの個性」といえそうです。もっとも、これも私が何か特別なことをしているというよりは、稽古の中で身に付いたものが自動的に発揮されているような部分も多く、また、前述のように、私の同期とのこの微妙なスキルの差異が、クライアントさんの受けた「感触」に「明瞭な違い」としてフィードバックされているかは謎です。


他にも視点はありそうですが、とりあえず、このようにざっと書き出してみると、セッションに術者の個性はあるともないともいえる、曖昧な内容になってきました。
ただ、あえてまとめるならば、クラニオバイオダイナミクスは術者が受け手に対して何かをするような性質のワークではなく、「自分」という「個」が前に出るワークではないので、能動的なワークに比べれば「個性」という言葉を用いるのにややそぐわないところがある、とは言えるかもしれません。

クラニオバイオダイナミクスにおいて「個性」という語を使うとしたら、前述のように、『「クライアントさんの身体のそのものの「個性」(同じ方でもセッションのたびごとに微妙に異なる)」に対し、クラニオの原理に則って術者が「個」を出さずに対応していく』とか、『ワークとして「個」を前面に出さないよう、術者が自分自身を制御するために用いるスキル(意識や姿勢維持など)の中に「個性」がある』というのが、割としっくりくる表現ではあります。
セッションの中でより適切にクライアントさんの変化に従うことができるとともに、その過程の中で自身の「個」を感じさせない割合が高いほど、クラニオ・バイオダイナミクスの術者としては熟練度が高いとも言えるかもしれません。

何だか言葉遊びのような感じになってしまいましたが、こうやって色々な角度で書いているとクラニオについて少しは私の理解が深まるかもしれないですし、特に大体的に広めようとは思わないにせよ、縁のある方がクラニオに興味を持つきっかけ位は作れるかもしれないので、今年もボチボチ書いていこうと思います。

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「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」そのものの発展の歴史について前から気になっていたのですが、それに関して参考になりそうなページを見つけたのでまとめてみます。


これまで何度も書いてきたように、「クラニオセイクラルワーク(クラニオ)」は20世紀初頭~半ばごろに米国のオステオパス・サザーランド博士によってまとめあげられたボディワークです。
これまで日本語訳されているクラニオ本や先生から聞いた情報から分かるのは、クラニオのうち、私が学ぶ「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」はサザーランド博士が晩年に語ったという「ブレスオブライフ」の概念や人体の液のシステムに働きかける原理をもとに発展してきたワークという点のみで、それがどのように広まったのかについては個人的にはかなり曖昧でした。
サザーランド博士の没後、訓練を積んだオステオパスにのみ伝えられてきたクラニオを一般に広めたのは、オステオパスのアプレジャー氏とされていますが、アプレジャー氏が広めたのはバイオダイナミクスとセッション方針が異なる「メカニカルなクラニオ」で、一方の「バイオダイナミックなクラニオ」がどのように広まったのかの情報はどう探してよいのか、今一つ分からなかったので、この件は、気にはなっていたもののずっと放置していました。


今回、先の記事でフランクリン・シルズ氏が「ミッドタイド」の命名者と知ったことを機に、同氏がクラニオ・バイオダイナミクスを巡るキーパーソンであることが理解できてきたので、氏のプロフィールについて書いてあるページを探していたら、以下のページを発見し、クラニオ・バイオダイナミクスの発展についてもある程度の情報が手に入りました。

○シルズ氏の略歴(とクラニオ・バイオダイナミクスの発展 英語です)
http://www.craniosacral-biodynamics.org/history2.html

大雑把にまとめると、イギリス在住のシルズ氏はもともとポラリティセラピーというワークを1970年代に学んでいたが、ポラリティセラピーがサザーランド博士の思想に影響を受けているワークと知ってクラニオに興味を持ち、イギリスでオステオパスとしてのトレーニングを受け、「クラニアルワークを行っていたあるオステオパス(サザーランド博士ゆかりの方なのだろうと想像していますが、不明です)」に出会って影響を受けつつ研究を深める中で、サザーランド博士が提唱する原理との共通点を見出してまとめたものが、氏が提唱する「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」の原型にあたるようです。

その後、シルズ氏は1980年代半ばに他のオステオパスの勧めを受けてクラニオの教授を開始。当初はメカニカルなクラニオとバイオダイナミックなクラニオの両方を教えていたが、やがてバイオダイナミックなクラニオの教授のみに注力し、長年の試行錯誤を経ながらワークを発展させ、世界中の多くの人にバイオダイナミックなクラニオを教えたり影響を与えるに至る、というのがだいたいのあらましのようです。先のページの4ページ目には関係者(活躍している生徒?)として私の先生の名前も出ています。また、日本語訳されているクラニオ本「ウィズダム イン ザ ボディ」の著者Kern氏や、先日紹介したクラニオ本の著者Shea氏の名前も3ページ目に見られます。


上記から推測すると、オステオパシーを体系的に学んだ経験や「クラニアルワークを行うあるオステオパス」の出会いはあるにせよ、シルズ氏が誰かにまとまった体系としての「バイオダイナミクス」を習って、それをそのまま伝えてきた、というわけでもなさそうです。自らがオステオパシーで学んだ内容や臨床経験をもとにしつつ、自らが率いる団体「カルナ・インスティテュート」のスタッフなど多くの協力者とともに、サザーランド博士やベッカー博士の言葉などと照らし合わせながら、少しずつ発展させてきた流れが「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」なのかもしれません。

これまで、個人的にシルズ氏は有名なクラニオ・バイオダイナミクスのプラクティショナーだとしか思っていませんでしたが、この記述から判断するに、あまり知られていなかったバイオダイナミックなクラニオを研究・再構成し、世界に広めた功労者といえそうです。
そもそも、私が持っている民間資格(というか称号的なもの)「BCST」も、シルズ氏が中心になって編成した「IABT(The International Affiliation of Biodynamic Trainings)」という連盟に加盟しているクラニオトレーニング団体の教程卒業生に対して発行されるものなので、私自身もシルズ氏の活動の恩恵にあずかっている立場といえますね。

○IABT(とBCSTの説明)
http://biodynamic-craniosacral.org/bcst/


ここまでの情報で流れが説明できるならば、クラニオ・バイオダイナミクスのルーツについて探し回ったり考え込むこともないのですが、状況はそう単純ではなく、クラニオ・バイオダイナミクス発展の功労者としてよく名前が出てくる「ジム・ジェラス氏」の名前がシルズ氏のサイトにはありません。そこで、ジェラス氏の略歴も調べてみると、以下のサイトが見つかりました。

○ジェラス氏の略歴(英語)
http://www.biodynamische-osteopathie.com/English-Version/teacher.html

こちらは、まさにクラニオ創始者の伝統を受け継ぐ重厚な経歴という印象です。サザーランド博士の直弟子で、バイオダイナミクスに通じた術者として有名なベッカー博士から直接学んだほか、ジェラス氏の兄弟がサザーランド博士が晩年に暮らした場所の近所に住んでいたことから、サザーランド博士の晩年を共に過ごしたお弟子さんと縁ができたり、長年サザーランド博士と研究を続けてきた先生など、サザーランド博士と縁のあった多くの先生から直接学び、ご本人もオステオパシー大学の指導者として高い評価を受けている、という、まさに正統派です。おそらく非常にいろいろな試行錯誤をされたであろうシルズ氏と比べると非常に安定感のある経歴と言えます。

ジェラス氏が多くの先生から受け継いだものをアメリカのご自身の学校等で伝えている内容が、世界的に有名なもうひとつの「バイオダイナミクス」の流れといえそうです。もっともこちらはサイトの題名からして「バイオダイナミック・オステオパシー」というのが正式名称のようで、「クラニオ」という名のワークというより、オステオパシーとしての側面もかなり強そうなので、関係者の方が「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」と一緒にされることを歓迎するかはわかりませんが。


このほかにも、サザーランド博士の直弟子の方から直接バイオダイナミックなクラニオワークを学んだ方や、誰かに体系的にメカニカルなクラニオやオステオパシーを学んだのち、独自に研究してきた方がいると思うので、当然ながら「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んだ方は、シルズ氏とジェラス氏に直接つらなる人のみではないと思います。たとえば、日本語訳されているクラニオ本「スティルネス」の著者のRidley氏は同書のプロフィールを見る限りは、どちらかのルートからも学んでいないようにも見えます(サザーランド博士の直弟子の一人をはじめとする多くの方に学んだようです)。

このように、クラニオバイオダイナミクスにも実際は色々な団体があり、「バイオダイナミック・クラニオセイクラル・セラピー」など、団体によってワーク名が微妙に違うこともありますが、基本的に「バイオダイナミックアプローチを行うクラニオ」の有名な勢力で、同アプローチの発展に特に大きな影響を与えたのは、シルズ氏とジェラス氏の2つの勢力のようだ、と今回の調査で概ね理解できた気がします。(ただし、あくまで先に紹介したサイトの情報からの判断なので、確信があるわけではありません。私が勘違いしている点が多々ある可能性がある点はご了承ください。)
これまで「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」はなんとなくサザーランド博士から1つのルートで直線的に伝わってきたような曖昧な印象を持っていましたが、少なくとも、発展と普及にあたってはこの2つかそれ以上の流れがあった、と考えると多少わかりやすい気はしてきました。


さて、大雑把に2大勢力があると仮定した場合、単純な好奇心として、そのワークの共通点と違いには純粋に興味が涌きます。シルズ氏も探求の過程においてジェラス氏と接触したことがあるのかもしれないので、両者の関係やワークとしての違いは現時点では私にはわかりませんが、ワークの基本原理そのものは同じであるにせよ、解釈の仕方やセッションのコンセプトなどの違いはあるのでは、と想像しています。
個人的には、プロのオステオパス仕様、解剖学ベース・治療寄りなのがジェラス氏の系統で、専門職でなくても学びやすく、西洋神秘学等の思想も含んでいるのがシルズ氏の系統なのでは、と想像しているのですが、単純にこの2派にわけて良いものなのかもよく判らず、仮にこの2派に分けられるとしても、両派のワークの実物を比較する機会がないので何とも言えません。なお、上記の違い(想像)はあくまでわかりやすくやや極端に書いたもので、「どちらかというと」という程度の違いと想像しています。

ジェラス氏に学び、同氏に信頼を寄せられているというトム・シェイバー氏の講座は日本でもしばしば開催されていると聞くので、その講座に出る機会があれば、ジェラス氏のコンセプトが若干見えてくるのかもしれないな、とも思います。私の先生の旦那さんも現在オステオパスとしてジェラス氏に学んでいるとのことなので、そちらのルートから何か伝わってくる可能性にも期待したいところです。ほぼすべて同じという可能性もありますが。

私がジェラス氏の講演を7,8年前くらいに聞いた時にこの辺りの事情が良く理解できていればシルズ氏の流れとのちょっとしたコンセプトの違いなどが肌でわかったかもしれませんが、当時の私はクラニオってなんだというレベルだったので仕方ないところです。(現在、記憶と照らし合わせる限りは、テクニックレベルはともかく、少なくとも話された内容に関してはほとんど私が学んだ内容と同じという印象ではあります。)クラニオバイオダイナミクスの発展ルートやバイオダイナミックなクラニオ各派の違い等について更なる情報が見つかるかは不明ですが、個人的にまだいまひとつ納得しきれていない部分もあるので、今後もテーマにしていこうと思います。


◆<後日追記>
色々考える所はありますが、上記のリンク先の文などを見る限り、方針や伝わっている技術の差はあるかもしれないにせよ、両派いずれも根本に据えている原理はサザーランド博士やベッカー博士のものである以上、ベースはほとんど同じなのではないか、となんとなく思っています。サザーランド博士の晩年の教えにどのように向き合うかの違いなのかもしれません。
サザーランド博士も晩年にバイオダイナミックなクラニオという選択肢は見出したものの、後進にいくつかの言葉や原理を残したのみで、メカニカルなクラニオに比べると、生前には十分に体系化できなかったのではないか、とも何となく思います。なので、上ではジェラス氏がそのまま教えを伝えているような書き方をしてしまいましたが、シルズ氏にしろジェラス氏にしろ、時間をかけて、それぞれのバイオダイナミックアプローチを体系化してきたという点は共通なのかもしれません。

また、上ではジェラス氏とシルズ氏の2つの流れをやや大雑把に対比させてしまいましたが、上記はあくまでWEBから拾ってきた情報から私が推測したもので、事実とは異なる可能性があります。実際に両方の系統を学んだわけでもなく、憶測の域を出ない以上、興味関心以上の目的で両者の違いをあら探ししたり、ましてや両者の優劣を論じることにあまり意味はなく、どちらの流れにもそれぞれ良い点があるのだろうと思います。
そもそも、両者とも十分な経験を積み、実力もあるからこそ世界で認められてきた、という前提は当然ながらあると思います。どんな技術でもそうですが、結局はだれに習って、どこに所属しているか、ではなくて(色々な方にセッションを行うことを想定しているならば、前提としてある程度しっかりしたトレーニングを受けることはほぼ必須だとは思いますが)、最終的には「その人自身」ということになるのでしょう。


そんなこんなで、少々怠けがちなこのブログではありますが、これが今年最後の記事となりそうです。
私自身に関しては、今年は伊豆のクラニオイベントも無事完遂でき、アドバンスコースに出てセッション展開について納得感が深まったり、この記事のように、クラニオ・バイオダイナミクス絡みの英語情報も少しは調べてみようという気も出てきたりしたので、会社員兼の活動としてはまあまあ頑張ったかなというところです。ちなみに、来年もどうも伊豆イベントはあるようなので、クラニオの出番があるかは不明ですが、もし出番があるならまた協力していきたいところです。
それでは皆様良いお年を。

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個人的に色々イベント続きで忙しかった1か月でしたが、それとは何ら関係なく、なんとなく学習をネタに書いてみます…。

<法則の再発見>

先月のクラニオアドバンス講座の途中、「フルイドフィールド」という液感のあるフィールドについての内容があったのですが、その時、同期の一人が、それについて聞いてから何年か経つが、実感がなく今一つ理解できない、と言われ、先生が他にも同じように思っている人はいるか、といわれたので、実はいまいち納得できていなかった私も手をあげました。
すると先生は、これに限らず、自分で体感して納得できるまでは疑っていてよいのですよ、先生が言うことだからといって、鵜呑みにする必要はない、という意味のことをいわれました。このことは、私としては学習を行うにあたって自然な態度と思いますが、先生にそう言ってもらえるととても心強く感じました。

これは、すでに先人によって法則がほぼ明らかになっている内容を教わった場合でも、その内容の理解には「自分自身による、既存の法則の再発見」「体感による理解」が必要ということですね。何かを学ぶとき、もちろん先生の言う通りにやってみるのですが、最初から答えが法則として先人に明かされている事柄も、学ぶ側にとっては大概は未知の世界であり、また、ある程度自分の技量や感覚が育たないと理解できない場合もあるため、自分で様々な試行錯誤を経て体感として理解を深め、その事柄の法則を「再発見」することで、初めて生きた智慧としてある程度使いこなせるようになるものだと思います。


この例だと、「フルイドフィールド」という概念を知識として知っているだけの状態を脱し、先生が言っているからにはそういう層が存在するのだろうが、本当にあるのだろうか?等と少し疑いつつも試行錯誤を繰り返し、それを自分の体感として把握して、セッションに活かせる状態にすることで、ようやく「フルイドフィールド」を(一応は)理解した、といえるでしょう。
ちなみに、私とその同期の方は、質問をした当日セッションで一緒に組んでみた結果、お互いの意識の使い方の共通点から、「フルイドフィールド」がいまいち分からないのは意識の使い方の問題だったらしい、という結論に達し、この経験から、お互いこのフィールドを意識する手がかりを得ることができました(試行錯誤と再発見ですね)。個人的には十分な理解とはまだ言えませんが、今回きっかけをつかんだので、今後の経験で理解が深まっていくだろうと思っています…。

少々極端な言い方ですが、「人から既存の体系を学ぶことは、何もかもお膳立てされたものを思考停止状態で丸暗記するようなもので、自由度や試行錯誤の余地はない」という前提の意見をごくまれに見かける気がしますが、実際は前述のようにクリエイティブな営みであると思います。まあ、文字や数字など、丸暗記が必要、もしくは方法論として効率的な事柄もあるとは思いますが、それはここでは置いておくとして。
先生はあくまでガイドであり、「これまでに発見された答え」や「応用例」を教えてくれますが、その「答え合わせ」や「更なる応用展開」は学習者自身で行う必要がある、とも言えると思います。本当に当たり前のことなので、書くまでもない気がしてきましたが、クラニオだけでなく、身体を使う学習の多くで言えそうな気もします。


<学習とまね>

私は先生の紹介するハンドポジションやクラニオの原理に概ね忠実なつもりでセッションを実施していますが、必ずしもその表現が先生と同じというわけでもなく、考えてみれば、別に先生の真似をしているつもりはないし、先生のことはもちろん尊敬していますが、先生と同じようになりたいとか、同じ技を使うことを目標に掲げているわけではないな、と最近ふと思いました。(もちろん、先生と同レベルの技能が使えたら素晴らしいと思いますが、直接的な「目標」として意識していないということです。)。例えば職人さんの技であるとかも含め、身体を使う学習は「先生の所作をまねて上達」と説明されることもある気がしますが、真似といっても単なる猿真似とは違うのではないか、と何となく思っています。

身体を使う学習では、しばしば先生のお手本を見て同じ格好や動作をしたりするので、形式としては「真似」なのかもしれませんが、実際は先生の真似をしようとしているというより、先に書いたように、先人から伝わってきた学習方法・学習素材(型とか、原理とか)に取り組み、試行錯誤しながら先人の発見を自らの身体で再発見・再構成することが主な学習内容であって、先生から無意識に影響を受ける部分は多々あると思いますが、先生と自らを「意図的に同一化」することはあまりない気もします。ある学習体系を学んでいると、学習体系の奥に潜むその流儀のエッセンス的なものが身についてきて、本人にそのつもりはないが、結果的に先生や先人と似てくる部分がある…というようなものだと思います。


これは私が習っている中国武術でも最近思うところで、たとえば、私は急ぐときなど、道で独特のちょこちょこした歩き方(早歩き?)を無意識にしていることがあるのですが、この歩き方は教室で見かける先生や先輩方の動きの一部と雰囲気がどことなく似ている気がします(もちろん動きの質には差がありますが)。これに関しては、いつの間にどうやって自分が身に着けたのかあまり記憶になく、単に普通に稽古していただけで、先生と同じような動きをしようと意図的に真似したり、「そのように歩くための稽古」を特にした覚えもないのですが、いつの間にかそうなっていたようです。

人はそれぞれ体型や身体の癖、価値観などが違うのだから、同じものを学んでも学習者ごとに動きの表現が微妙に違ってくるのは自然と思います。それと同時に、先人から伝わってきたものか、それと同じ方針の稽古方法を練習していれば、技量の巧みさなどの差はあるにせよ、師匠にほどほどに似て、それでいて自分にとっても無理のない技能や動作の運用法が自然と身に付いてくるのでは、と思います。

学んだ流儀に何か問題を感じ、別の流派を立ち上げる場合ですら、身に着いたもの(身に着いたものに対する批判的意識や問題意識も含め)をベースに行う限りにおいては、表現にその人独特の部分が多くなっただけで、魂・エッセンス的な部分ではもともと学んだものと実はあまり変わらないのかもしれない、とも思います。何も習っていない人が自由に動けと言われて動いた場合ですら、実は過去の経験をもとに動いている部分が多くのかもしれません。


そんなわけで、先生に似せようとしなくても、しかるべき稽古方法をしていれば何となく先生や創始者に無理なく似てきて、得るところもあると思うのですが、逆に誰かの見た目や言動のくせ、手順としての動きなどの表面的な部分だけ意図的に真似すると、その人が用いる体系のエッセンス的な部分はあまり身につかず、その人固有の駄目な癖とか文体とか妙な所を中心に似るような気もします。その人の「行動パターン」も技能を構成する一部ではあるでしょうが、技能そのものではないわけで。
例えば、独特の言動やファッションでテレビに出たりする、カリスマ性のある武術師範がいたとして、その言動を真似しても、技そのものが上手になる事はないと思います(当たり前のことですが…)。もしその師範のような動きを身に付けたくて何かを「真似」するならば、その方の個性的な言動や格好ではなく、「有名になっても失敗を恐れない姿勢」とか、「稽古内容」を真似するべき、というところでしょう。

まあ、人は自分以外の何物にもなれないですし、無意識に親や先生の影響も受けていると思うので、学習にあたっては、先生や目標とする対象に意図的に似ようとするのではなくて、その人々が使うのと同じ、もしくは類似の体系を無理なく学んでいたら自然と似ていた、という程度で十分なのではないかと思います。

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前回の記事で書いた、個人的に今年のアドバンス講座でびっくりした内容についてです。
それは、幾つかの種類がある「1次呼吸」の1つ「ミッドタイド」は現在も活躍中の有名なクラニオセラピスト、フランクリン・シルズ氏によって命名された(らしい)という事です。


講座の中で、我々の先生はこの内容をさらりと言われていましたが、私は「ミッドタイド」という名前をクラニオ・バイオダイナミクスを学び始めてからずっと聞いてきた割に、誰が名づけ、いつから使われているのかなど考えてもみなかったので、このことに、今回の学習内容のどれよりも物凄く驚いてしまいました。
ミッドタイドの命名者に関しては、先生がコメントしたほかにも、講座中、参考書として置いてあった「Biodynamic cranio sacral therapy volume 1」(Michael J.Shea著,North Atlantic Books)という英語の本をよくよく見たら、そのように書いてあったので、ほぼ間違いない話だと思います。

ちなみにこの本は何年か前からICSB講座のたびに置いてあったのですが、英語の本である上に非常に分厚いので敬遠していました。しかし今回英語があまり分からないなりに読んでみると、内容は割と専門的だが、かなり筋道だった書き方がされているようだし、著者とロルファーとの方との対談なども収録されていて、英語本であっても購入しても良いかなとも感じました。これも日本語訳されたら素晴らしいと思いますが、1冊が相当分厚く、現在6冊もシリーズが出ているようなので、翻訳は過酷を極めそうです。

本の紹介サイトは以下です。
http://www.michaelsheateaching.com/
著者のShea博士は長年クラニオを教えておられる他、ロルファー資格なども持っており、幅広い活動をされているようですね。


ミッドタイドに話を戻しますが、以前記事にも書いたように、「ミッドタイド」は人の胎児期から存在し、身体を深いレベルで形成・編成する働きを持つとされる身体のリズム「1次呼吸」のうち、特に「1分に1-3サイクル程度のリズム(組織や本によっては2-3サイクルとされている場合もあるようです)」を指す概念とされています。
ちなみに1次呼吸は英語ではprimary respirationといいますが、潮流のような体感のリズムのため、英語で潮流を表すタイド(Tide)と呼ばれることもあります。1次呼吸には、ミッドタイドよりもっとゆっくりしたサイクルの「ロングタイド」、もっと早いサイクルの「CRI」という区分があるため、その中くらいのサイクルの1次呼吸という意味で、ミッドタイドという名前になったものと思います(そのまんまの名前ですが)。

先生はミッドタイドを「フランクリン・シルズ氏が、自分で教えやすいように作った概念」と言われていましたが、学習の一環としてならともかく、セッション中に1次呼吸の具体的なサイクルをカウントする必要はないので、教えやすいように作られたという説明は納得がいきます。
シルズ氏が命名したということは、それほど昔にできた言葉ではない(といっても、できたのは1980-90年代くらいと思うので、最近という程でもなさそうですが)ということで、サザーランド博士やベッカー博士が活躍した時代には「ミッドタイド」の語はなかったということになります。それ以前は何と呼ばれていたのか気になりますが、これまでの情報では不明です。先に述べたように、細かくサイクルをカウントしなくても困らないので、皆サイクルの違いは暗黙的に分かっていたが、殊更に用語として区別はしなかったのかもしれません。


なお、今回先生が講座中にミッドタイドとシルズ氏の話題を出したのは、我々が学ぶICSBの教程では、最近いくつか用語を整理し、その整理の中で「ミッドタイド」は今後の講座の中で「フルイドタイド(Fluid Tide 流体・液のタイド)」と呼ぶことにした、と言われたことがきっかけです。こちらは1次呼吸の長さというより性質に基準を置いた名前といえます。

ただ、「フルイドタイド」も全くのオリジナル語なわけではなく、日本語訳もされているシルズ氏の著書「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス vol.1」の中ではミッドタイドの説明の中に「フルイドタイドと呼ばれる潮流運動が感じられる」といった表現があるので、シルズ氏は使い分けているようです。
また、先の「Biodynamic cranio sacral therapy vol.1」の、ミッドタイドの説明の中にも「ジェラス氏はフルイドタイドとしての質に言及している(フルイドボディだったかもしれません)」のような内容を見たので、ミッドタイドよりもフルイドタイドという語の方が先にできたのかもしれません。もっとも、これまで私が読んだクラニオバイオダイナミクスの本のすべてで「ミッドタイド」という語が使われていたので、後でできたか否かにかかわらずこれが便利な区分であることは間違いなく、それで色々な指導者の方々も使われているのでしょう。

ミッドタイドがわりと最近命名されたとなると、「ロングタイド」の命名についても気になるところですが、こちらは不明です。「Biodynamic cranio sacral therapy vol.1」によると、ロングタイドは「ザ・タイド」という語の別名と解説されているので、何となくロングタイドよりも「ザ・タイド」という語の方が古そうなイメージはありますが、これまた不明です。


このミッドタイド命名者の件は、まあどうでもよいといえばよい話で、私が個人的に盛り上がっていただけなのですが、こうやって、「ミッドタイド」の命名者について知ったり、我々の先生が言葉の使い方を再度見直そうとしている姿などを目の当たりにして、クラニオ・バイオダイナミクスもサザーランド博士や先達が見出してきた原理を尊重しつつも、用語や先生ごとの方針など、細部は少しずつ変わりながら発展してきたのだなと、何か歴史を感じさせられました。
古いものでも最初は新興勢力だったわけで、それが体系化されていくには時間がかかるとも考えられるし、伝統武術や演劇系の伝統芸能ならともかく、ボディワークに関しては、100年も経てば最初のころと全てにおいて同じという事はまずないのだろうなあ、とも思いました。

なお、ICSBで今後ミッドタイドをフルイドタイドと呼ぶ事に関しては個人的には、1次呼吸のサイクルより性質の方が重要とも思うので、むしろ納得感がありますが、何だかんだでこれまでミッドタイドとずっと呼んできたので、今後何と呼べばよいものか少々迷いますね。

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朧 こと 今野
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