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クラニオセイクラル・バイオダイナミクスや身体に関する色々を気まぐれにつづります。
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今回のお題はクラニオ・バイオダイナミクス技法の1つ「Vスプレッド」について。なお、今回の記事は、私が学んだ教程の公式見解ではなく、私個人の見解が特に多く含まれております…。


このVスプレッドという技法ですが、バイオダイナミクス技法体系の中では珍しく、積極的に相手に働きかけるためのものです。名称にVという謎な文字が入っているのは、この技法の使用時に片手の人差し指と中指をVの字にするからです。でも、使用時は両手を使います。片手は普通に掌を広げ、もう片方の手は前述のV字にします。
用途は縫合(骨と骨の間のすきま)が非常にがっちりとかみあわさり、本来動くはずの骨が全く動かないようなときに、そこにスペースを作る手助けをするためです。簡単に言えば、歪んだ骨同士がひっかかって動くに動けなくなっている状態を動かすため、というところでしょうか。

動かすといっても、もちろんVの字の指で縫合をぐりぐりと開いたりするのではなく、V字になっている側の手は「固まっている部位」にごく軽く振れ、もう片方の手を付近に置き、その手からV字になっている方向になんとなく意識を向けます。ビームで貫くような強い意識は向けません。
クラニオでは「ポーテンシー」と呼ばれる「身体内のエネルギー」みたいな概念があるのですが、それを波のようになんとなく送る感じです。Vスプレッドの「スプレッド」は、それを行うとV字になっている指がなんとなく広がる感じがするので、「拡張する」意味の英語のspreadを用いたということらしいです。
エネルギーを注入するのではなくて、身体内に元々あるエネルギーの流れ(1次呼吸とは別)に方向性を与える、という感じですかね。それを行うと、固まっていた縫合になんとなく動きが生じたり、空間が生まれたりするので、それが確認できたら、後は普通のクラニオセッションに移行して変化を見守る、というわけです。

…大雑把な説明ですが、なまじ詳しく語ってもしょうがないので、解説はこのくらいということで。要は「体内のエネルギーっぽいなにかを何となく流すようなことをして、極めてこわばっている部分を最低限動けるようにする」ための技法という所ですね。


このように書いてみれば分かるように、表向きは相手に介入しないと言っているクラニオバイオダイナミクスにも、「どう考えてもこれは介入しているだろう」という技法はいろいろあるのでした。これから書くブログ記事の中にも多分そういう物がいくつか出てくると思います。

そして、クラニオ初心者の分際で非常に僭越ながら、ですが、個人的には、この技法は確かにやり方は簡単で、受け手の方に負担が多いわけでもないし、実施すればすぐに変化するのも分かるけれど、クラニオ・バイオダイナミクスの原理に忠実であることを優先するならば、この技法を殊更にやらなくてはならない場面や理由はあるのかな、という疑問は少なからずあります。
日々の疲労や身体の使い方の癖による歪み程度ならともかく、通常のクラニオセッションで何が何でも動かないようなそこまで強固な停滞感ならば、「よほどの解消したくない理由」が身体にはあり、身体が今はそれを解消すべく自分からどうしても変化したくないのであれば、そこを術者の意図で一時的に解消し、追加で全身のバランスが整うようケアしたとしても、長期的に見ると必ずしもよい面だけではないのではないか、という漠然とした「違和感」を覚えるためです。

クラニオの話ではないですが、本人の中で解消されない問題は時に「出来事(例えば事故など)」として現れることがある、という意見もあるくらいなので、個人的には「効く」ことだけを理由に安易に使うべきではないのでは、という思いもあります。本当にしんどいならば病院にでも行った方がいい場合もあるかも知れません。


思うに、私の学んだ教程は「そういうツールもある」と選択肢として学生にこれを持たせてくれただけで、それを現場で使うか使わないかは個人の裁量に任されているのだろうと思っています。「このようなややバイオメカニクス的な技法も扱う術者」ならば、多くの方に納得感を与えるセッションもできるのでは、とも思いますしね。
ただ、個人的には、これの存在を否定せず、技法として伝えられたことを意識に置きつつも、実際のセッションではこれを用いず、「介入しないこと」を徹底的に行いたい、という思いがあります。
介入型技能の即効性、ピンポイント性にこだわりたいクライアントさんの場合ならば、介入型技法の精度を長年にわたって磨いてきた、優れたワーカーのかたが世の中には沢山おられるわけなので、そういった方々のワークを活用するほうがより期待に添いやすい部分もあるのでは、とも何となく思いますし。

先日の「クラニオ体験会」に参加頂いた方々とお話しさせて頂く中で、(それぞれ実践されているボディワーク分野ではベテランの方々だったこともあり)いろいろと自分の中が整理され、勉強になることがあったのですが、その中でも、「クラニオ・バイオダイナミクスならでは」の価値観をセッションを通じて提供することが、私なりの活動の意義ではないかなという思いを新たにさせられました。

「非介入」を貫くことにより結果的に示される「身体は適切な手助けにより、自ら道を選ぶことができる」という思い、「身体が自ら起こすこと・選んだことを絶対的に信頼する」という世界観は、私が忘れてはならない大切なものを持っている気がするのでした。

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朧 こと 今野
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男性
自己紹介:
会社員生活の傍ら、ICSBという団体の教程で手技セラピー「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」を学んでいます。

「★クラニオバイオリンク集」ではここ以外のクラニオバイオ関連サイトを紹介しています。

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